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”めかとろ通信 第39号” <技術解説>ソレノイドと温度上昇>
新電元メカトロニクスではお客様とのよりよいコミュニケーション作りを目的に『めかとろ通信』を発行しております。
新製品情報・技術情報・用途例などを定期的に掲載してまいりますので、是非、ご一読ください。
ご注意:『めかとろ通信』に掲載されている内容は、執筆時点での情報に基づいておりますので、ご注意ください。
はじめに
現在はコンピュータにより様々な解析が行われています。当社においても、ソレノイド設計で磁場解析は必須の技術となっています。この実用化によって、実際に製作して確認の必要な機会は大きく減少しています。これ以外にも、電子回路の検討においては解析計算が欠かせません。ところが、温度においては事情が少々異なるようで、本格的な運用には至っておりません。温度の解析においては、各部の温度的な接触・接続条件の設定が欠かせません。プリント基板上に実装した部品などではその辺の条件について検討が進んでいるようで、実用的に使えるという声も聞かれます。 しかし、ソレノイドにおいてはこれらの条件の設定がかなり困難で、結局実機で確認してそれを設定するということが必要で、さらにこの条件のばらつきが結構大きく、実用に至っておりません。これからの課題です。これを困難にしているのが、接触熱抵抗の存在です。熱源から放熱先までの経路がかなりの数の部品を経由し、それらの熱的な性質や接触条件を設定する必要があります。悪いことにこの部分を CAD でモデル化したものは利用的な状態となるために、実際と大きくかけ離れたものになります。これが、ソレノイドの熱的な設計の問題でもあるわけです。