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新製品 新電元工業
導通損失を55%低減、逆接続・逆電流防止用の理想ダイオードIC発売 ~低損失なデバイスで機器の小型化に貢献~
理想ダイオードIC V-Diode™ MF2003SV
新電元工業株式会社は、逆接続保護・逆電流防止用途に理想ダイオードIC V-DiodeTM「MF2003SV」を発売しました。本製品はPch MOSFETと逆接続保護・逆電流防止回路を一体化することで、電子機器の低損失化に貢献します。
また従来のダイオードに対して実装面積及び、部品点数の低減が可能なため小型化にも貢献します。
概要
近年の自動車を例にとると、電子機器(ECU:Electronic Control Unit)の高機能化や機能統合、多機能化 に伴い消費電力が増加しています。ECU入力部の逆接続保護・逆電流防止用素子には従来ダイオードが使われてきましたが、電流増加によるダイオードの損失や発熱の増加が機器の放熱対策や小型化の妨げとなってしまいます。そのため損失や発熱を抑えられる逆接続保護・逆電流防止用素子が求められています。
このようなニーズに応えるべくPch MOSFETと逆接続保護・逆電流防止回路を一体化した理想ダイオードIC V-DiodeTM「MF2003SV」を発売しました。本製品は従来のダイオード※1に比べ、導通損失を55%低減、温度上昇を37%低減、実装面積を75%低減することが出来ます。これにより車載製品など逆接続・逆電流保護を必要とする機器や、出力ORing用途の小型化、低損失化に貢献します。
特長
- 損失・温度上昇の低減【図1】
Pch MOSFETを使用することで、従来のダイオード※1と比べ導通損失を55%、温度上昇を37%低減。 - 機器の小型化に貢献する小型パッケージ【図2】
ウェッタブル・フランク対応のリードレスパッケージ、WSON8を採用し、従来のダイオード※1と比べ実装面積を75%低減。 - 導通時の電圧降下を低減
Pch MOSFETを使用することで、従来のダイオード※1と比べ、導通時の電圧降下を38%低減。(Ron=53mΩtyp.) - 無負荷時、ICの消費電流が3μA(MAX)
ユニットの暗電流を低く抑えることで車両停車時のバッテリーによる放電を低減。 - 低入力電圧下でも正常動作が可能
クランキング対策により、入力電圧が低い場合にもPch MOSFETのONが可能。 - アクティブクランプ機能搭載
入力側の急峻な変動による負サージ電圧に対してPch MOSFETを保護。 - その他の特長
AEC-Q100準拠
ロードダンプ試験を考慮した42V耐圧
高速トランジェント応答
※1:D15FR4ST 40V/15A(SBD) FRパッケージ品との比較
用途例
- 表示関連のECU(車載用メータ、HUD、IVIシステム等)
- 先進運転支援システム(ADAS)関連のECU
- 自動運転(AD)関連のECU
- ORingを必要とする機器の入力・出力部
参考回路例
製品仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
耐圧 | 42V |
動作電圧 | 2.5~40V |
平均電流 | 5A |
暗電流 | ≦3μA |
内蔵Pch MOSFET Ron | 53mΩ(typ.) |
逆接続保護 | 内蔵 |
逆電流防止 | 内蔵 |
サージ順電流 I FSM | 70A |
ターンオフ遅延時間 T off | 500ns(typ.) |
絶対最大定格 T j | 150℃ |
外形寸法図 (単位:mm)
端子番号 | 記号 | 機能 |
---|---|---|
1~4 | VIN | 電源供給端子 |
5 | GND | グランド端子 |
6~8 | OUT | 出力端子 |
発売時期
2023年5月
生産工場
東根新電元 他